[01:01.68]身に餘る 馳走ぞ 來ぬ 佳話の 瑞よ
[01:12.60]皆 其処に 円居て 返杯を 享け 賜れ
[01:45.74]疎ましき 醜女と 野放途に 吐き
[01:55.70]助流す 不義理に 慄え 戱笑すら 覚えて
[02:07.07]配の 名は 行き摺れ合う 廝女の 意か
[02:16.96]然りとても 消すとは
[02:21.57]過ぎた 望みなら 道連れの 夢
[02:30.17]始めから 見させないで
[02:35.23]戱れに 契りを籠む 前に
[02:39.90]只一言 呉れれば 済む
[02:47.33]賤なる 醜女を 娶りはしないと
[03:50.50]羽根の折れた 鳥の様に 弱りし 貴方を
[04:00.62]抱き締めたのは 情けと 心悸 染めた 故
[04:10.73]貴方に もっと 盡くして 貴方を きっと 癒して
[04:15.24]貴方を ずっと 守って 貴方に そっと 寄り添い
[04:20.74]偶には ちょっと 笑って はにかむ様に
[04:24.82]見てくれさえすれば
[04:30.56]私は もっと 良くして 二人は きっと 通じて
[04:35.18]誰もが ずっと 囃して 二人で そっと 夢見て
[04:40.56]私は ちょっと 綺麗に なれただろうに
[04:44.40]如何して 無體な 真似
[04:50.67]抑 父母の 業
[05:01.46]殘忍煩悩濫
[05:28.98]手前で 娶った寡婦の
[05:30.94]連れ子の 器量を疎み
[05:38.42]鬼すら 怒れる 狂愚
[05:40.72]川面 目掛けて ほり棄て
[05:46.58]非道の 父 有り得まじ
[05:52.27]自分の 吾子を 見殺し
[05:54.94]代わりを 孕んで 澄ます
[06:01.06]川太郎も 逃げ出す 邪慢
[06:03.15]其の面目掛けて 唾吐きたし
[06:09.15]非情の 母(外道)悲劇の禍は 重なり
[06:19.60]後に 繰り返す 悪夢の 糸を手繰り
[06:30.56]寄せ 見らば 亡姉の 骸
[06:37.91]波を 揺籃に沈みて 消ゆる
[06:47.07]愛子無きに為し 渡るが 親か
[07:36.63]生くるに 易くは 無き
[07:46.48]憂き世に選るは 道理
[07:57.01]野山の 獣とて
[08:06.94]言わずも 間引きて 釣合うもの
[08:17.42]否や 捨て置けぬは 振る舞いと
[08:27.41]落ちに 非ざる 其の 訳ぞ
[08:37.96]憐れみでは 無く 何どに 疎ましむか
[08:48.06]倩々念う 怨めしきは 其の
[08:55.75]御為盡の 面
[09:38.62]知ったか振りの坊主の目が 矢鱈 光って
[09:42.47]此方を見る震え上がった
[09:44.92]御歴歴も ほっとするなり やんやの聲(やあ)
[09:49.19]功徳ごかした 説法 打ち
[09:51.73]委細 聴こうと 平左の様
[09:53.82]恰好付ける 空念仏
[09:56.38]週迴って 面白き
[10:01.09]上人の名は 生者の 太鼓持
[10:11.31]引き込みて黙せよ
[10:16.41]過ぎた 望みなら 道連れの 夢 始めから 見させないで
[10:29.42]戱れに 契りをむ 前に
[10:34.32]只一言呉れれば 済む
[10:41.81]醜女は 要らぬ とて
[10:46.39]殺めるのなら 始めから 作らないで
[10:55.06]生まれ 巡り會えた
[10:58.76]傍に 無愧な 非情に 泡と 消えた
[11:06.64]彼の日の 私に襲ねて 遣ろうか